いじめ自殺を防ぐ
いじめ、そしていじめ自殺を防ぐために我々ができることは・・・
いじめ自殺があいついで起きています。
大切な子供たちをこれ以上死なせてはいけません。
精神科医樺沢紫苑が、「いじめ自殺」について、真剣に考えます。
私たち一人一人ができる、そして今からできる方法があります。
2006年、「いじめ自殺」が大きな社会問題となりました。
2006年10月11日に起きた、福岡県筑前町の中2男子が同級生のみならず担任の教師からも長期にわたっていじめを受け続け自殺に至りました。また、2005年9月におきた北海道滝川市でいじめ自殺をした小六女児が残した遺書が、2006年10月に新聞で報道され、遺書からは自殺の原因がいじめであることは明らかであるにもかかわらず、学校や教育委員会が自殺原因がいじめであることを否定したり、事件の詳細を隠そうとしたことで大きな問題となりました。
この二つの事件に触発されるかのように、全国で小学性、中学生の自殺があいつぎ、また自殺予告の手紙が厚生労働省や自治体などに送られるという騒動にも発展しました。
こうしたいじめ自殺の実態ですが、文部科学省の公式統計では1999年度からの7年間は「いじめ」が原因と考えられる自殺数はゼロと発表しています。ちなみに、あるジャーナリストが同期間の新聞記事から自殺が原因と考えられる子供の自殺数を調べたところ100件を超えるということでした。 「いじめ」自体の問題、これは歴然として存在します。しかし、教師や学校や教育委員会が、「いじめ」の存在自体を隠そうとする隠蔽体質が、いじめ問題の放置と拡大に関与してきたことは間違いなさそうです。
小学生、中学生といった子供たちの自殺。これに関しては、私自身も大きな関心がありますし、みなさんもそうそうでしょう。「いじめ自殺」がなぜおきるのか。なぜ、自殺するまで追い詰められるのか。何か具体的な対応ができないのか? 私は精神科医の一人として、こうした疑問や対応に対する答えを読者のみなさんにお伝えしたいという気持ちはあります。しかし、社会的にはつい先日まで「いじめ自殺の発生件数がゼロ件」という認識だったわけで、今回の一連の事件、騒動を通じて「いじめ自殺」自体がようやく社会的に注目をあびたという段階にすぎません。
つまり、「いじめ自殺」に対する調査や研究というのは、はじままったばかりです。そうしたものを調べようとしても、学校や教育委員会の隠蔽体質にはばまれて、今までは事件の詳細すら分からなかった、というのが現状でしょう。「いじめ自殺」の実態を把握し、適切な対応を講じるというのは、これから先の話ということになります。
とはいっても、現実には、「今日、明日にも自殺をしたい」考えている子供たちがたくさん存在しています。 「子供が自殺に至る心理」ですが、学童期や思春期の特有の心理や社会状況。すなわち感受性が強く他人の影響を受けやすい、心の悩みを言葉で表現しづらい、「学校」と「家族」以外の社会コミュニティに属さない(「学校」が人生の全てになりやすい)などがあります。しかし、一方で「大人の自殺に至る心理」と共通する部分もあります。
例えば、「自殺」を考えるようになると全ての考えが否定的になったり、自罰的、自責的になったり、「他の人に迷惑をかけたくない」と思い、親や教師に相談しようとしなかったり・・・。こうした傾向、特徴は大人の自殺の心理そのままといっても良いでしょう。こうした自殺の基本的な心理に関しては、子供の自殺にも共通しています。また、自殺念慮を持つ人への対応に関しても、「受容的な態度で話を傾聴する」という点などは、子供でも大人でも全く変わりありません。
大人の自殺に対する対応や考え方が、子供の自殺にも役立つ可能性が大きいですから、今後、こちらのサイトでもそうした情報に関して、順次アップしていきたいと思います。
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